石英ガラス素材
Quartz Glass Materials
合成石英、溶融石英、不透明石英材料の調達・加工ならUSTRON(アストロン)
合成石英、溶融石英、不透明石英材料調達から加工・製品まで一貫対応
石英製品は2000年から中国上海にて製造しており、合成石英ガラス・溶融石英ガラスで、様々な用途・形状に応じた対応も可能です。
石英ガラスのことならUSTRONにご相談ください!!
- 蒸着材料・スパッタターゲット材として石英(SiO2)材料
- 光学ガラス基板・耐熱窓ガラスとして合成石英材料
- 半導体及び太陽電池製造用、 石英ボート・耐酸性洗浄槽・治具類として合成石英、溶融石英、石英管、棒
- 石英炉心管・石英チャンバー等として石英材料


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不纯物
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不纯物含有量
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熱的性質/平均線膨張係数
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機械的性質/電気的性質
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石英ガラス透過率比較
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不透明石英材料:純度
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合成石英の定義
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合成石英が開発された背景
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合成石英の特徴
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光学特性:透過率と屈折率
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物理的特性:密度と耐熱性
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化学的特性:純度と耐薬品性
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製造プロセスと純度の比較
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特性と用途における比較
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価格と品質の観点からの比較
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半導体産業における重要性
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光学機器での応用
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その他の産業での用途
石英ガラスの化学成分・諸特性
溶融石英ガラスは高純度の天然水晶を原材料に、酸水素火炎法による生成されます。
また、合成石英ガラスは主に四塩化ケイ素を原料として製造されています。
含有する不純物は、溶融石英ガラスは数十ppm、合成石英ガラスは数ppmのレベルでしかありません。





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不透明石英材料
密度 | 2.1~2.15g/㎝3 |
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泡サイズ | ≦100μm |
熱膨張係数 | 6.4×10-7/℃ |
ひずみ点 | 1080℃ |
軟化点 | 1630℃ |

合成石英の基礎知識
合成石英は、先進的な工業製品の発展を支えるキーマテリアルといえます。
過酷な環境下でも安定した性能を発揮し、精密な科学実験や産業プロセスに不可欠な素材となっているためです。
ここでは、その合成石英の定義や開発された背景について説明します。
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合成石英の定義
合成石英は主に四塩化ケイ素を原料として製造され、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする極めて高い純度を持つ特殊ガラスです。シリコンと酸素の原子が網目状に結合した構造をしているため、高い化学的安定性を有しています。合成石英は、「合成」の名が付くとおり、人工的なプロセスによって製造され、特定の物理的・化学的特性が要求される用途に最適化したガラス素材です。不純物の含有率が数ppmと非常に小さいため透明度が高く、幅広い波長域の光を通せる高透過率を実現しています。化学反応が起こりにくいことからも、精密加工が要求される半導体の製造工程においても重要な役割を果たしています。
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合成石英が開発された背景
高純度の素材を必要とする電子産業や光学産業の発展に伴って、合成石英の開発が進められてきた経緯があります。半導体の微細化が進むにつれて高純度の素材が求められるようになり、この要求に応えるために合成石英が開発されました。半導体露光装置には紫外線を透過する透明なレンズが必要で、これには熱による形状や性質の変化が少ない合成石英が最適です。また、光ファイバーの実用化が進められたことも、合成石英の開発と生産が加速した要因といえるでしょう。
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合成石英の特徴
合成石英は多岐にわたる産業で活用され、特に半導体製造や光学機器の分野での応用が顕著です。これは、合成石英には透過率や耐熱性、耐薬品性といった優れた特徴があるためです。ここでは、合成石英の持つ光学特性、物理的特性、化学的特性について解説します。
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光学特性:透過率と屈折率
合成石英の使用波長は200〜2500nmで、紫外線から赤外線まで広範囲の光をよく通すことができます。可視光(380nm〜780nm)であれば、合成石英の透過率は93〜94%です。紫外域と赤外域においても、代表的な光学ガラスであるBK7より高い透過率を示します。屈折率はBK7より少し小さく、使用波長域では1.43〜1.54程度です。
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物理的特性:密度と耐熱性
合成石英は、低密度でありながら高い耐熱性を持っています。密度は2.20 g/cm3で一般的なガラスより小さく、耐熱温度(歪点)は1025℃と高いです。熱膨張係数も非常に低く、50〜200℃の範囲で0.6 ppm/Kとなっています。合成石英は製品の軽量化に有効で、高エネルギーレーザーや化学薬品関連の高温環境下においても、優れた特性を維持することが可能です。
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化学的特性:純度と耐薬品性
合成石英は不純物の含有量が極めて少なく、純度は99.999%です。化学的に非常に安定しており、高い耐薬品性を有しています。この特性から、さまざまな溶剤や酸溶液の蒸留、各種物質の溶解・洗浄容器としても活用されています。ただし、フッ酸や高温のリン酸、アルカリ溶液には反応するため、注意が必要です。
溶融石英ガラスと合成石英ガラスの違い
石英ガラスは、溶融石英と合成石英に大別されます。
両者には成分や製造方法、純度に違いがあり、特性や用途、価格なども異なります。
これらの違いを理解することは、製品に適した素材選定をするために重要です。
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製造プロセスと純度の比較
溶融石英ガラスは、天然の石英や水晶の粉末を2,000℃以上で溶融し、冷却してガラス化します。しかし、この方法は一定量の不純物が含まれてしまうのが欠点です。合成石英ガラスには、いくつかの製造プロセスがあります。1つは直接法で、気化した原料を酸素と水素で反応させ、堆積物として製造する方法です。副産物は炉外に排出されるため、不純物の混入を最小限に抑えられます。
ほかにも、合成と焼結の2つのプロセスを経て製造するスート法やゾル-ゲル法などがあります。こういった製造プロセスの違いにより、溶融石英ガラスの純度が99.99%であるのに対し、合成石英ガラスは99.999%とさらに高純度です。
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特性と用途における比較
合成石英ガラスのほうが高純度であるため、より広範囲の波長を透過でき、熱変形が少なく、化学的安定性も高いといった特性に優れます。溶融石英ガラスでは対応が難しい用途、例えば高温や薬品にさらされる環境下、あるいは特定の技術的要求にも適用可能です。高度な光学機器や医療機器、光ファイバー素材として光通信技術などに適用されるほか、半導体や液晶製造用のフォトマスクとしても活用されています。
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価格と品質の観点からの比較
合成石英ガラスの製造には、高純度の素材と複雑なプロセスが要求されることから、溶融石英ガラスよりも高コストになる傾向があります。さらに、非常にクリーンな環境が整えられた工場でしか製造できないことも、合成石英の価格を高くしている要因です。高品質な合成石英製の部品は流通量もそれほど多くないため、最終製品の納期や価格にも影響を与えています。
合成石英の使われる業界や用途
合成石英は、半導体産業から光学機器、その他の多くの産業分野に至るまで、幅広い用途で利用されています。透明性や耐熱性、耐薬品性などの特性を高いレベルで実現しているため、過酷な要求にも応えられる素材であるといえるでしょう。
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半導体産業における重要性
合成石英は、半導体生産に欠かせない材料です。合成石英ガラスには泡や異質物が少なく、紫外光の透過性にも優れるため、ステッパーなどの露光装置のレンズやフォトマスクへの用途があります。また、高い耐熱性や化学的純度により、ほかの半導体材料と反応しないのも合成石英ガラスの特長です。半導体製造工程ではシリコンウェハーを金属破片から保護するためにも用いられ、微細化・高精度化するチップの品質と信頼性を保っています。
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光学機器での応用
合成石英ガラスは光学特性も非常に優秀です。単色レーザー光や高輝度多色光へ適用するほか、光ファイバーや光学フィルター、プリズム、高性能レンズ、光学ガラス基板など、光学機器分野で広く使用されています。紫外線や赤外線といった可視域以外の波長にも対応し、さらに熱膨張率も低いため、高精度の反射基板材料や平面の原器にも活用されています。
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その他の産業での用途
合成石英は耐薬品性と耐熱性に優れることから、医療機器や化学薬品の処理装置、理化学実験用器具といった、高い信頼性が求められる製品に使用されています。具体的には、ビーカーや試験管、スライドガラス、蒸発皿、るつぼ、高純度蒸留水製造装置、溶剤蒸留器、反応器などです。また、半導体工業でのCVD・拡散用各種炉芯管、各種ボート・治具類、洗浄槽、化学処理槽、焼却炉の覗き窓といった用途でも幅広く利用されています。
製造現場
研削加工


仕上げ研磨


品質管理


加工製品(例2)



加工製品(例3)


